あなたは価格ページを開き、チームのCAD作業向けにGPUプランを比較しています。A100は価格が高く、VRAMは80 GB、RTX 4090の24 GBの3倍です。論理的な結論は自ずと出てきます。大きくて高いカードのほうがCADに向いているはずだ、と。しかし、そうではありません。A100にはワークステーション向けのグラフィックス経路がありません。日々のインタラクティブなCADビューポートを高速化するために作られたカードではなく、VRAMをいくら積んでもそれは変わりません。
CAD向けのRTX 4090とA100の比較は、まさにここで始まる前から狂います。スペックシートはメモリ容量と価格で順位づけしたくなるように作られていますが、その数字はCADの購買担当が問うている質問には答えていません。本当の分かれ目は、スペックシートが隠している軸に沿っています。インタラクティブなビューポート描画か、バッチ計算かです。この区別さえ正しく押さえれば、選ぶべき型番はほぼ自動的に決まります。
VRAMの容量ではなくワークロードの種類で選べば、別の用途のために作られたアーキテクチャに余計な費用を払う代わりに、チームの仕事に本当に必要なカードにたどり着けます。
短いバージョン
- RTX 4090 · インタラクティブなビューポート作業とGPUレンダリング向けのコスト重視の選択肢で、A100にはないグラフィックス志向のドライバ経路とリアルタイムレンダリング用ハードウェアを備えます。ISV認証はないため、SolidWorksではRealView Graphicsが既定で無効になります。
- A100 · 計算用のカードです。FP64スループットと80 GBのHBM2eによって、夜間バッチのFEA・CFDソルバー処理でその価格差に見合う働きをします。一方でインタラクティブなCADには不向きです。ワークステーション向けグラフィックス経路もCADのISV認証もなく、プランのシステムRAMは48 GBしかありません。
- RTX PRO 6000 Blackwell · 3枚の中で認証面がもっとも安全なプロ向けの選択肢で、96 GBのGDDR7 ECC VRAMと、CADチームがSolidWorks、CATIA、Creo、NX、Inventorで通常求めるワークステーション用ドライバ経路を備えます。安定性、サポート、そして大きなVRAMの余裕を必要とするプロの制作チームにとって、構造的に正しい答えです。
- 本当の判断 · ほとんどのCADチームにとって、実際の選択はRTX 4090とRTX PRO 6000 Blackwellのどちらかです。A100はたまたま同じ比較ページに並んでいるだけのシミュレーション用カードです。
CADの本当の問題はVRAMではない。ビューポートか計算処理かだ
2,000部品のアセンブリを回転させるSolidWorksのエンジニアと、夜間にCFD解析を流すアナリストは、GPUにまったく別の仕事を求めています。ひとつ目はインタラクティブなビューポート描画です。モデルをオービット、パン、編集する間、OpenGLやDirect3Dでリアルタイムに描き続けます。これはレイテンシに敏感で(1フレームがミリ秒単位で届かなければなりません)、ラスタライズ性能とドライバ最適化で決まります。ふたつ目はバッチ計算です。有限要素法や流体解析のソルバーが何時間も数値を処理し続けます。誰も画面を見ていません。ここで効いてくるのは生のスループット、倍精度(FP64)演算、そしてメモリ帯域幅です。
この二つは別々のワークロードであり、報われるハードウェアも別です。片方に最適化されたGPUがもう片方でも自動的に優秀になるわけではなく、この比較が価格の列が示唆するより難しいのは、まさにそれが理由です。
NVIDIAはこの2枚を、その分かれ目の正反対の端に向けて作りました。RTX 4090はAda Lovelace世代のグラフィックスカードで、その系譜はリアルタイムレンダリングにあります。A100はAmpere世代のデータセンター向けアクセラレータで、その系譜はHPCとAI計算にあります。この文脈を抜きにして両者のスペックシートを並べて読むことこそ、インタラクティブなCADビューポートを動かすつもりで作られてなどいない計算用アクセラレータに、買い手が代金を払ってしまう道筋です。
この記事は、そもそもCAD専用GPUに価値があるのかという問いはすでに済ませ、いま型番を選ぶ段階にいることを前提としています。そうでない場合、土台となる内容はこちらです: CAD に本当に必要な GPU は?
GPUアーキテクチャ:CADで重要な指標(MLではなく)
ネット上のRTX 4090対A100の比較はたいてい、テンソル性能や学習スループットでこれらのカードを順位づけしています。ビューポートにとっては何の意味も持たない数字です。CADの性能を決める軸は別です。グラフィックス性能、VRAMの容量と種類、メモリ帯域幅、FP32とFP64のバランス、そもそもワークステーション向けグラフィックス経路があるかどうか、そしてECCです。関連するカードがこれらの軸でどう並ぶかを見てみましょう。
| GPU | 建築 | GPU VRAM | メモリ帯域幅 | FP32 | FP64 | ワークステーション向けグラフィックス経路 | ISV認証 | vGPU / MIG |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| RTX 4090 | エイダ・ラブレス | 24 GB GDDR6X | ~1,008 GB/s | ~83 TFLOPS | ~1.3 TFLOPS | あり | 認証なし | サポートされていません |
| RTX 5090 | Blackwell | 32 GB GDDR7 | ~1,792 GB/s | ~105 TFLOPS | ~1.6 TFLOPS | あり | 認証なし | サポートされていません |
| A100 | Ampere | 80 GB HBM2e | ~1,935 GB/s | ~19.5 TFLOPS | ~9.7 TFLOPS | なし | 認証なし | MIG対応ハードウェアだが、Cloudzyでは専有パススルーとして提供 |
| RTX PRO 6000 Blackwell | Blackwell | 96 GB GDDR7 ECC | ~1,792 GB/s | ~125 TFLOPS | CADでの主な購入理由ではない | あり | プロ向け認証パス | Cloudzyでは専有パススルー |
RTX 5090は、より新しいグラフィックス志向の参照点として表に載せていますが、この記事の購入判断はあくまでRTX 4090、A100、RTX PRO 6000 Blackwellを軸にしています。
この表では2つのセルがほとんどの仕事をしています。A100にワークステーション向けグラフィックス経路がないことは、この比較全体で最も重要な事実です。計算用アクセラレータは、インタラクティブなCADビューポートを高速化するには不向きな道具だからです。そしてA100のFP64の数値、RTX 4090のおよそ7.5倍という値こそ、このカードが存在する理由です。この倍精度スループットはビューポート作業では無駄になり、ソルバー計算では決定的に効きます。このカードは専門特化型であり、正しい行さえ読めば、スペックシートはどの分野の専門かを的確に教えてくれます。
表の出典:NVIDIAの製品ページ RTX 4090、 A100、そして RTX PRO 6000 Blackwellものとして挙げ、さらに Puget Systems' 2025 Professional GPU Engineering Roundup (RTX PRO Blackwellワークステーションの比較仕様)。
ISV認証:何が使えるようになり、なければ何を失うのか
ISV認証とは、特定のGPU、ドライバ、アプリケーションのバージョンの組み合わせを、ソフトウェアベンダーが検証し正式に承認したものです。SolidWorks、Dassault、Siemensなどは、自社ソフトで検証済みのハードウェア一覧を公開しています。NVIDIAの ISV認証ページによれば、これはアプリケーション、ドライバ、ハードウェアの組み合わせが、ソフトウェアベンダー自身が定めた基準に照らして検証済みであることを意味します。CADの購買担当にとって、これはマーケティング上のバッジではありません。サポート対象の構成と、「あとはご自分で」という構成との違いです。
RTX 4090は次のリストに載っていません: SolidWorksのハードウェア認証リスト。実務上の影響はすぐに現れます。SolidWorksのリアルタイム材質・反射表現であるRealView Graphicsが、認証のないカードでは既定で無効になるのです。レジストリを編集して有効に戻す回避策はありますが、手作業でGPUごとに必要であり、サポート対象外です。制作パイプラインの土台にするには、あまりに脆いやり方です。
CADのビューポート作業に関して言えば、A100は認証を論じる相手ではありません。ワークステーション用グラフィックスカードではなく、計算用アクセラレータだからです。3枚のうちプロ向けの答えはRTX PRO 6000 Blackwellです。SolidWorks、CATIA、Creo、NX、Inventorの制作ワークフローでCADチームが期待するワークステーション用ドライバと認証パスを提供します。IT側の評価担当にとって、認証はスペックシートに現れないものも買っています。プロ向けカードは認証済みドライバのサポートを数年にわたって受けられるため、今日動く構成は2年後もサポート対象の構成のままです。購入を正当化するとき、この寿命の長さはそれ自体がひとつの項目になります。
プロのヒント: 認証のないカードでも、次の場所のレジストリを編集することで、SolidWorksのRealView Graphicsを強制的に有効へ戻せます: HKEY_CURRENT_USER\Software\SolidWorks\AllowList\Gl2Shaders そこに自分のGPUを追加します。手順は converge.design。これは解決策ではなく回避策として扱ってください。サポート対象外であり、SolidWorksにしか通用しません(同じ手がCATIAやAutoCADでも効くとは考えないでください)。そして手作業のレジストリ編集に依存する構成は、システムに変更が入るたびに確認し直さなければならない構成です。
GPUへの要求は、チームが使うプラットフォームごと、アプリケーションごとにも変わります。その内訳はこちらです: クラウド GPU で AutoCAD・SolidWorks・CATIA を動かす? それぞれが求めるもの
CADにはどれだけのVRAMが必要か
ワークロードの規模に対応づけた、CAD向けVRAMの実用的な目安です。8〜16 GBは標準的なアセンブリや小規模なものを余裕をもってカバーします。16〜24 GBは1,000部品を超えるアセンブリや重量級のCATIAモデルを扱うパワーユーザー向けです。32〜48 GBは複雑なマルチボディ作業、大規模なビジュアライゼーションシーン、そしてより重いシミュレーションの前後処理の領域です。80〜96 GBが意味を持つのは、ワークロードが本当にメモリを大量に必要とする場合だけで、巨大なCFD・FEAデータセット、非常に大きなレンダーシーン、複数アプリケーションをまたぐプロのワークフローなどが該当します。
この目安を各カードに当ててみると、価格の列が逆転して見えてきます。RTX 4090の24 GBは、インタラクティブなCAD作業の大半をカバーします。A100の80 GBはどんなビューポートにとっても過剰です。あのメモリは、このカードの本来の仕事、つまりデータセットが実際にそこまで大きくなるバッチ計算のために積まれています。VRAMを目当てにA100を買い、その上でインタラクティブなモデリングをするのは、画面を描けないカードで、触れもしない容量に金を払うということです。
VRAMという問いの下には、もっと厳しい事実があります。しかもそれは、GPU選びがすべてを支配するという前提に真っ向から反します。標準的な3Dモデリング作業では、まともなベースラインを超えてGPUの等級を上げても、作業の体感はほとんど変わりません。CADエンジニアの足を引っ張るボトルネックはCPUのシングルスレッド周波数とシステムRAMであり、Puget Systemsは次の資料でそれを明言しています: SolidWorks向けハードウェア推奨構成。一般的なモデリング作業はCPU周波数が高いほど速く進み、GPUや追加コアはシミュレーションとレンダリングでより効いてきます。GPUの選択が効くのは端の領域(大規模アセンブリ、FEAとCFD、RealViewに依存する制作)であり、日々のモデリングにおいては、スペック競争が思わせるほどには効きません。プランのvCPUとシステムRAMの割り当ては、GPUと同じくらい慎重に見比べてください。
重要なポイント: ほとんどのCAD作業において、ボトルネックはGPUのVRAM等級ではなく、CPUとシステムRAMです。
RTX 4090が正解になる場面(と、力不足になる場面)
小規模な機械設計チームを思い浮かべてください。インタラクティブなモデリングを行い、ときどきGPUレンダリングによるビジュアライゼーションも作る。コストに敏感で、RealViewや正式なISV認証が絶対条件ではないチームです。そこがRTX 4090の得意領域です。インタラクティブなビューポート作業が本当に必要とするグラフィックス志向の性能とドライバ経路を備え、プランには潤沢な256 GBのシステムRAMが付いてきます。A100プランが持つ量の4倍です。純粋なグラフィックスのベンチマークでは、旧世代のワークステーションカードRTX 6000 Adaを相手にしても引けを取りません。 StorageReviewのSPECviewperfテストでは、RTX 4090は3dsmax-07のviewsetでRTX 6000 Adaをむしろ上回り、225.11対213.87という結果でした。
この制約は現実のものであり、SolidWorksやCATIAの本番運用に薦める前に検討しておくべきです。ISV認証がないため、RealViewは既定でロックされ、またあの脆いレジストリ回避策に逆戻りします。vGPUやMIGによる分割にも対応していないため、1枚のカードを複数の仮想マシンにきれいに切り分けることはできません。1枚につき1ユーザーです。さらにコンシューマー向けGPUであるため、データセンターでの利用はコンシューマー向けドライバライセンスの範囲に入ります。組織的な展開では理解しておく価値のある但し書きです。認証が絶対条件ではない、コスト重視のインタラクティブなモデリング用途であれば、これらはどれも失格理由にはなりません。認証が必要な本番運用では、失格理由になります。
A100が生きる場面(と、まったく向かない場面)
A100が価格差に見合うのは、CADに隣接する仕事のうちただ一種類、ソルバーの高速化においてです。FP64スループットはRTX 4090のおよそ7.5倍で、80 GBのHBM2eメモリは毎秒約1,935 GBでデータを動かします。A100のハードウェアは環境によってはMIG分割に対応できますが、Cloudzyではこのカードは分割されたスライスではなく、完全な専有パススルーとして提供されます。FEAやCFDのソルバー処理には、これが正しい道具立てです。NVIDIAは、A100を1枚使うことでおよそ Ansys FluentでCPUのみの計算に比べ約5倍の高速化が得られると記載しており、GPUを追加すればさらにスケールします。チームの痛点が夜間シミュレーションの処理量であるなら、A100は真面目な答えになります。
インタラクティブなCADにとっては、4つの点で不適切なカードであり、しかもそれらは積み重なります。ワークステーション向けグラフィックス経路がないため、日々のインタラクティブなCADビューポートを高速化するGPUとしては不適切です。どのCADプラットフォームについてもISV認証がありません。グラフィックス用ドライバではなく、計算専用のデータセンター向けドライバで動きます。そして見落とされがちな点として、プランのシステムRAMはわずか48 GBで、RTX 4090プランの256 GBに対して大きく劣ります。これは大規模アセンブリが頼るホスト側のバッファリングにとって、実際の制約になります。80 GBのVRAMを「最大級のアセンブリも扱える」と読む評価者の直感は、現実を逆さまにしています。あのVRAMはソルバーのためにあり、アーキテクチャの残りの部分も画面ではなくソルバーを中心に組まれているのです。
プロのヒント: A100の見出しに躍る80 GBというGPU VRAMに気を取られて、プランのシステムRAMが48 GBしかないことを見落とさないでください。非常に大きなアセンブリを読み込み、操作する場面では、先に効いてくる制約はホスト側のシステムRAMであることが多く、このカードではそれが3枚の中で最も小さいのです。RTX 4090プランの256 GBというシステムRAMは、アセンブリ主体のインタラクティブ作業において、静かに大きな利点になります。
重要なポイント: VRAMが多くても、計算用カードがインタラクティブなビューポートを速くしてくれるわけではありません。A100は解くためのカードであって、モデリングのためのカードではありません。
第三の選択肢:RTX PRO 6000 Blackwell
「4090かA100か」という二者択一の枠組みは、多くのプロのCAD制作にとって正解となるカードを飛ばしています。RTX PRO 6000 Blackwellです。96 GBのGDDR7 ECCメモリ、プロ向けドライバ、そしてCADチームが通常求める認証パスを備えた、ワークステーションクラスのBlackwell世代GPUです。別のインフラ構成であればRTX Virtual Workstationが効いてくる場合もありますが、CloudzyのGPU VPSプランでは論点が異なります。このカードは共有のvGPUスライスではなく、専有パススルーとして提供されるからです。ECCメモリが効くのは、とりわけ長時間のシミュレーションや本番ワークロードです。数時間かけた計算を静かに壊すメモリエラーは、許容できるリスクではありません。
RTX PRO Blackwellを実際に含む、より新しいエンジニアリング系ベンチマークを見ると、話は「いちばん高いGPUがすべてのビューポートテストで勝つ」よりも入り組んでいます。 Puget Systems' 2025 Professional GPU Engineering Roundup はRevit、Inventor、SOLIDWORKS、PIX4DmaticにわたってRTX PRO Blackwellを検証し、NVIDIAのBlackwell世代プロ向けGPUは堅実であるものの、すべてのAECワークフローで前世代のAdaから劇的に引き離しているわけではない、という結果を示しました。これは本記事の推奨を弱めるものではなく、むしろ的を絞ってくれます。RTX PRO 6000 Blackwellが構造的に正しい本番向けの選択である理由は、96 GBのGDDR7 ECC VRAM、ワークステーション用ドライバ経路、認証の実績、そして大規模ワークロードに対する余裕であって、CADビューポートのあらゆる操作がGPUの価格に比例して速くなるからではありません。
実務上の結論は変わりません。非インタラクティブなGPUレンダリングではRTX 4090のほうがコストパフォーマンスで勝る場合があり、一方でECCメモリ、ワークステーション用ドライバ、認証パス、96 GBのVRAMの余裕を重視するプロのCADチームにとっては、RTX PRO 6000 Blackwellがより安全な本番向けの選択です。これは認証が必要な本番環境での正解であって、万能の「最高のカード」ではありません。
ワークロード別GPU選定:どの用途にどのプランか
各カードのアーキテクチャとベンチマークが出そろえば、判断はワークロードからハードウェアへの短い対応表に収束します。チームの主なワークロードに合う行を選べば、選ぶべき型番もついてきます。
| 主なワークロード | 推奨 GPU | なぜ |
|---|---|---|
| インタラクティブなビューポート作業、コスト重視、RealViewは不要 | RTX 4090 | グラフィックス志向の性能、大容量システムRAM、3枚の中で最も低コスト |
| ECC、ワークステーション用ドライバ、認証パス、または非常に大きなVRAMが必要なSolidWorks/CATIA/Creo/NX/Inventorのプロ制作 | RTX PRO 6000 Blackwell | 96 GB GDDR7 ECC, professional-driver support, and the safest production choice of the three |
| 夜間バッチのFEA・CFDソルバー処理 | A100 | ソルバー計算向けのFP64スループットとHBM2e帯域幅 |
| GPUレンダリング(非インタラクティブな3Dビジュアライゼーション) | RTX 4090 | 1フレームあたりのコストが最も良く、3dsmax-07のレンダリングviewsetでも勝ります |
この判断には、インフラに関する但し書きをひとつ入れておくべきです。クラウドでのインタラクティブなCADにとって、それは脚注ではないからです。レイテンシはワークロードの一部です。CADのVDI研究で使われるレイテンシのしきい値によれば、往復でおよそ30〜40ミリ秒を超えたあたりから、インタラクティブなセッションは手元のマシンらしさを失い始めます。 CybelesoftのCAD VDI調査 は、体感できる目安を30ミリ秒前後としています。CloudzyのGPU VPSプランは現在ユタ州のデータセンターから提供されているため、チームが地理的に分散しているなら、エンジニアが実際に座っている場所から往復時間を測り、GPUのスペックだけでなく、インタラクティブな使い心地という側面にも織り込んでください。
ワークステーションの設備投資なしでGPUを用意する
発注書ではなく価格ページ上で型番を選ぶことの意味は、ワークステーションの設備投資を丸ごと飛ばせる点にあります。減価償却表に載る認証ワークステーションをエンジニアごとに用意する必要はなく、FEAやCFDの仕事が立て込んだときだけGPU計算資源を立ち上げ、走り終わったら落とせます。そもそもこれをクラウドでやる理由はここにあり、だからこそ上の型番選びが、残された唯一の判断になるのです。
この信頼性の話が効いてくるのは、クラウドCADはサーバーがエンジニアの邪魔をしないときにだけ役立つからです。University of Toronto Formula Racingのチームは、大容量ファイルとソフトウェアライセンスのために高性能サーバーを使っており、「初日から技術的な問題もダウンタイムもゼロ」だと述べています。University of Birmingham Rocket Propulsion Labsは、「計算能力とCADファイル管理」のためにサーバーに頼っていると述べています。
これがGPU選定の下にある、実務上の信頼の層です。信頼できる計算資源、当てにできるファイルの扱い、そしてエンジニアリングチームが面倒を見なくて済むサーバーインフラです。正解のカードがRTX 4090なのか、A100なのか、RTX PRO 6000 Blackwellなのかを気にする前に、まずサーバーが十分に安定していて、エンジニアリングチームがインフラの世話を焼かずに仕事を続けられる必要があります。
ここで私たちの出番です。 CloudzyのGPU VPS は、この比較に登場するカードを一通りそろえています。コスト重視のインタラクティブなビューポート作業とGPUレンダリングにはRTX 4090を、ソルバー中心のFEA・CFD計算にはA100を、96 GBのGDDR7 ECC VRAMを要するプロ向けCAD制作にはRTX PRO 6000 Blackwellを使ってください。各プランはroot権限をフルに使えるセルフマネージドのインスタンス上で動き、時間課金または月額課金なので、単発のソルバー実行が月単位のコミットメントになる必要はありません。
CADのワークロードに合うカードをお探しですか。Cloudzyは、RTX 4090、RTX 5090、RTX PRO 6000 Blackwell、A100の各ティアを、NVMe上の専有パススルーGPUとして提供しています。時間課金または月額課金に対応し、14日間の返金保証付きです。
GPU VPS プランを見る
ワークロードを上のいずれかのカードに対応づけたら、次のステップは環境を立ち上げることです。インタラクティブなデスクトップ用のリモートアクセス手段も含みます: クラウド GPU VPS で SolidWorks を実行する方法
よくある質問
A100 GPUでSolidWorksを動かせますか?
インタラクティブなモデリングには向きません。A100にはワークステーション向けグラフィックス経路がなく、CADのビューポート作業に対するISV認証もありません。計算専用のデータセンター向けカードです。FEAやCFDのソルバー高速化といったバッチ処理のために作られており、SolidWorksのビューポートをリアルタイムに描くためのものではありません。インタラクティブなSolidWorks作業には、RTX 4090のようなグラフィックス性能を持つカードを選んでください。ワークステーション用ドライバと認証パスが必要なら、プロ向けのRTX PRO 6000 Blackwellが適しています。
RTX 4090はSolidWorksの認証を受けていますか?
いいえ。RTX 4090はSolidWorksのハードウェア認証リストに載っておらず、そのためRealView Graphicsは既定で無効になります。レジストリを使った回避策で有効に戻すことはできますが、手作業でGPUごとに必要であり、サポート対象外です。認証とサポート性が重要になる本番のCAD作業では、RTX PRO 6000 Blackwellのほうが安全なプロ向けの選択肢です。
大規模なCADアセンブリにはどれだけのVRAMが必要ですか?
大きめのインタラクティブなアセンブリの多くは、VRAMが16〜24 GBあれば足ります。複雑なマルチボディ作業、重量級のビジュアライゼーションシーン、大規模シミュレーションの前後処理になると、32〜48 GBの範囲かそれ以上に押し上がります。96 GBのRTX PRO 6000 Blackwellが意味を持つのは、ワークロードが本当にメモリを大量に必要とする場合であって、日常のモデリングにおける既定の要件として扱うべきではありません。RTX 4090の24 GBは、インタラクティブなCADの大半をカバーします。ベースラインを超えたGPUにおいては、大規模アセンブリの真のボトルネックはVRAMではなく、たいていCPUのシングルスレッド周波数とシステムRAMです。
CATIAではRTX PRO 6000 BlackwellのほうがRTX 4090より優れていますか?
本番のCATIA作業では、RTX PRO 6000 Blackwellのほうが安全なプロ向けの選択です。ECCメモリ、96 GBのVRAM、ワークステーションクラスのドライバ、そしてCADチームが通常求める認証パスが手に入るからです。コスト重視のビューポート作業や、認証を必要としないGPUレンダリングであれば、RTX 4090のほうがコストパフォーマンスで勝る場合もあります。ただし、サポートが重要になるCATIAの本番環境を、その上に築くべきカードではありません。
A100はVRAMが多いのに、なぜCADに向かないのですか?
A100の80 GBのHBM2e VRAMは、計算ワークロード、つまりFEAやCFDのソルバーのためにあり、インタラクティブなグラフィックスのためではありません。このカードにはワークステーション向けグラフィックス経路がなく、計算志向のドライバで動くため、どれだけメモリを積んでいてもインタラクティブなCADビューポートの高速化には不向きなGPUです。VRAMの容量が効いてくるのは、必要な仕事をこなせるカードの場合だけであり、インタラクティブなCADにおいてA100はそれをこなせません。
クラウドCADでデータセンターの所在地は影響しますか?
はい、インタラクティブな作業では影響します。CADのビューポートをリアルタイムにストリーミングする処理はレイテンシに敏感で、往復でおよそ30〜40ミリ秒を超えたあたりから、セッションは手元のマシンらしさを失い始めます。GPUインスタンスをユーザーの近くに置けば操作の反応は保たれます。だからこそ、あるカードが利用できるデータセンターのリージョンは、後付けの検討事項ではなく判断の一部なのです。